秩序。寛大。慈愛。伝統。保守。結婚。宗教。決まり。
頑固。依存。人に影響されやすい。消極。保守。伝統。
コクマー―ケセド。16番目のパス。6番目の文字。ヴァウ、V、釘・爪・鈎。牡牛座。
これまでの愚者、魔術師、女司祭長、女帝、皇帝とは明らかに違うカードです。
登場人物が増えています。それも一気に三人。
おまけに舞台が室内に移っています。
自我の確立やら欲求や理性やら喜びや計画やらを経て、個人から発展した社会が形成されています。
多くの人の手によって作られたであろう建物、歴史を感じさせる趣、拝謁している信者、教えを説く法王。
原初的な個を越えて、集団と社会を感じさせるカードになっています。
このカードには、今までのカードが全て詰まっています。
全て詰まっているこのカードを一言で表すならば、秩序ですね。
しかし洗練された法律とは違います。もっと人間の素に近い道徳みたいなものでしょうか。
一つの秩序により、たくさんの人がまとめられています。
妥協したり主張したり訴え出たり願ったり、複数の人々が同じ場所で生きていく為に、秩序を共有した姿です。
法王は人々を指導する皇帝であり、救いを与える女帝であり、判断を下す女最長であり、新しい知識を授ける魔術師です。
そして全ての人の中に愚者がいます。
このカードで最も重要なのは、全体のバランスです。
誰かが突出して幸せになる事も、誰かが抜け駆けする事も、誰かが一人新しい何かを始める事も歓迎されません。
全ては全体の為に。
そんな世の中で生きていく為に必要な知恵が詰まったカードです。
04/06/19
鉄砲水がやってきたら、それも自然の摂理だと受け入れてしまう。
無理に危ない場所に暮らさずに、安全なところで領土を広げる。
川の神が怒っているから行動を改めよと言い出すかも知れない。
それを押しつけたりはしないけど、諭して布教する。
このカードは皇帝の別の姿ですね。
皇帝は領土を広げて支配するけれど、このカードは支配はしません。
支配じゃなくて統治ですかね。
皇帝は現状を変えていくのだけれど、法王は現状を受け入れる。
逆らわずに受け入れて、そこで拡大していく。
まぁ、ある意味したたかと言うか、恐ろしいカードだと思います。
受容力が大きいので、中に入ったが最後出口がわからなくなったり、
どこまで受け入れていくのかわからないカードなので。
拡大する意味合いは、こちらの方が強いですね。こちらは包容力とか受容力でしょうか。
皇帝は己に従って自分の領土を拡大するのですが、法王はやってくるものをどんどん受け入れていきます。
自分から広げる訳ではなくて、やってきたものを取り込む。
保管とか保持とかですね。倉庫とか図書館といえるかも知れません。
|
|