法律。ルール。遵守。孤独。孤立。判断。決断。公平。
一方的。厳しい掟。押さえつける。権力の乱用。厳しさ。
ゲブラー―ティファレト。22番目のパス。12番目の文字。ラメド、L、牛の追い棒・鞭。天秤座。
剣と天秤、そして女性。
正義のカードです。
運命の輪では現実離れした世界が描かれていましたが、ここに来てまた人の世に戻ってきた雰囲気ですね。
このカードは女司祭長が乗っかった法王の、発展した姿です。
法王では秩序の元に人々が集い、集団を形成する様が描かれていました。
正義では秩序が無駄な物をそぎ落とし、洗練され法となって現れています。
敬虔な気持ちや話し合い、道徳や信心深さ、そうした気持ちを元にした秩序が法王の姿でした。
しかし、正義ではそうした人の気持ち、事情、立場、同情などは口を挟む余地がありません。
そこには厳然と体系化された法律が存在し、その法律を元に物の是非が問われます。
法王は時に人を叱責したでしょうが、時に涙を流して辛さを共有したでしょう。
でも正義に涙はないでしょうね。泣いて感情を揺さぶられていては、正しく法を執行できないからです。
法王も正義も代弁者ですが、その立場と在り方には大きな違いがありますね。
この冷淡さは、女司祭長に通ずるものがありますね。
人間には理性と感情があり、一人の人物の中でその両者がせめぎ合ってます。
冷静たろうとしても心が揺さぶられ、動揺してしまう事もあるものです。
けれど女司祭長は感情に突き動かされる事はありません。
そして正義の場合は、感情は存在しますが、自分を厳しく律する事で限りなく女司祭長の静けさに近づこうと勤めています。
そう言う意味では、正義も法王と同じく信奉者といえるでしょうね。
信じるものに大きな違いはありますけれど。
このカードを一言で表せば、「プロフェッショナル」でしょうね。
半端な仕事はしません。自分の仕事は徹底的に手を抜かずにやりとげます。
そんなプロの仕事、誇りを感じるカードです。
04/06/19
世の中、楽しくて楽な事ばかりでもない。面倒な事や嫌な事もある。
避ける事が出来ればよいのかも知れないけれど、避けられない事もある。
避けてはいけない事もある。それは楽しくて楽な事と同じくらい、大切なもので重みのあるものだから。
これは隠者と対になってますね。
隠者は行使しない道を選びますが、正義は行使する。
代弁者と言いますか実行者と言いますか。
法律があっても、それを布告したり守らせたりする動きがあって初めて、それは力を得る訳で。
正義はそう言う代弁者ですね。
世俗的な事に非常に関わりがあるものの敬遠されやすいカードですね。
とても厳しく強く、孤高のカードです。
例えば友達が間違った事をしていた、その時に見て見ぬふりをする事も出来るけれど、
あえて間違ってるよと指摘してあげる、そんなカードです。
又は、必要不可欠なものであり、相応の尊敬を払われたりもするけれど、
同時に畏怖の念も抱かれたり決して馴れ合ったり好意的な態度は取って盛らないものでしょうか。
警察とか裁判とか、面接官とかリストラを実行しなきゃいけない役目の人とか。
恋愛では好ましくないですね。
このカードは信念やルールを行使する強さはあっても、和解したり親しむ要素はないですから。
でも仕事や勉強では必要な事もあるでしょう。
自分を叱咤しながら頑張ったり、皆をまとめたりする事もありそうです。
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