変化。結論。到来。次の段階。修復。門出。
マンネリ。結論が出ない。同じ事の繰り返し。単調。視野が狭い。鈍感。
ホド―マルクト。31番目のパス。21番目の文字。シン、SH、歯。火。
空に浮かんだ天使のラッパに答え、死者達が蘇る。
審判のカードです。
絵の上部に一人の人物、下部に複数の人物という構図は、
これまでに何度か出てきました。
しかし審判のカードではその三角形が異なっていますね。
上部に天使、下部には三人の人間。
男性、女性、そして子供。
更に画面の奥には同じ組み合わせの人間が三人。
天使が出てくるカードも、これまでに何枚かありました。
恋人と節制のカードです。
恋人のカードは構図が似ていますが、節制のカードとは全く違う構図になっています。
より大きな違いは、恋人と節制のカードでは、天使は目を閉じています。
審判のカードでは、天使が開眼しています。
これは大きな違いですね。
また、カードに出てくる人間は、
人間とは言っても生きた人間ではありません。
足下には、今まで彼らが眠っていた棺桶があります。
けれど、これを復活と言って良いものでしょうか。
確かに彼らは立ち上がっています。
でもその肌は土気色をしていて、血が通っていません。
そして今だ棺桶から出る事もなく、天使に向かって手を差し伸べています。
これは復活のチャンスをもらえたけれども、
まだそれが果たされていない図ではないでしょうか。
天使のラッパによって眠りから覚めた人々は、
すでに人ではなく、かといって死体でもない状態ですが、
一つだけかつて生者であった証があります。
それは髪の色です。
全ての色彩を無くした彼らですが、
唯一頭髪の輝きだけはなくしていません。
そしてその色は、天使と同じ色をしています。
眠りから覚めた人々は、すべからく天使と同じ髪色をしています。
と言う事は、審判を下される人々は、
その前の段階ですでに選定されていると言う事ですね。
全ての人々が審判を得る権利を持っているのではないようです。
選定は、それだけではありません。
蘇った人々は男女と子供の三人、それが二組です。
ここでも選定が行われています。
復活できる人間は黄金の髪を持つ者。
そして選ばれる人数や条件は決まっている。
こうなってくると、
審判と言うよりも試験や面接と言った方がシックリ来そうです。
チャンスは後からやって来る事もある。
けれど、誰もがその幸運を甘受できる訳ではないのでしょう。
常にそれを意識し、怠らなかった人だけが、
復活の機会を得られるのでしょうね。
05/05/21
人は誰でも、毎日某かの繰り返しを続ける事で生活しています。
例えばご飯を食べる、眠る、歩く、買い物をする、そう言った日常的な行動も一つの繰り返しです。
会社に通う、学校に通う、買い物をする、勉強する、それらも一つの繰り返しでしょう。
しかし、だからと言ってずっと同じ事を繰り返している訳ではありません。
繰り返しの日常の中にも変化は訪れるし、その変化によって繰り返しの内容やタイミングも変わっていきます。
例えば小さい子供は保育園や幼稚園に通います。
それを一生繰り返す訳ではありません。
時が来れば小学校に通うようになるし、やがて中学校や高校に通うようになるでしょう。
同じ事を繰り返しながら、着実に成長して色々な事を学んでいきます。
どんなに長い時間が経つように感じられても、毎日同じ事を繰り返しているように感じても、
それは無駄な事を繰り返している訳ではなく、必要な手順を踏んでいる訳です。
そうやって繰り返しとステップアップを何度も繰り返す事で世界も広がっていきます。
しかし、それを見過ごしてしまう事もあるでしょう。
例えば「駅へ向かう」為に二本足を交互に動かして歩いているとしましょう。
ずっと同じ事を繰り返していますが、駅にたどり着けばそれは一旦終わります。
けれど「駅へ向かう」事よりも「何で足をずっと動かさなきゃいけないの」と考えていれば、
駅にたどり着いた事にも気づかず、駅を通り過ぎてずっと歩いてしまうかも知れません。
繰り返している間に最初の目的を見失ったり、繰り返す事だけに躍起になったり、
繰り返す事を止めるのが怖くなったりする事もあるでしょう。
そうなってしまうと次の段階への道がわからなくなったり、何度も同じ事を繰り返したり、
時間がかかってしまう事もあるかも知れません。
でも次の段階への扉はずっとそこにありますから、扉に気づきさえすれば今の繰り返しは終わりを迎えます。
どの時点で気づくかによって、扉の向こう側は変わるかも知れませんが、
それでも道がなくなるわけではないです。いつだって、扉はそこにあります。
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