あれがしたい、これがしたい、人はいろんな空想を思いつきます。夢には限界がありませんから、どんな事でも思い浮かべる事が出来ます。
でも、それを実現させるとなると、途端に夢は色あせて見えてくるでしょう。
キラキラした夢の輝きに比べて、現実の処理手順は無味乾燥しているからです。実現の可能性もわからず、曖昧で実体のないものだからこそ夢は楽しめるのかも知れません。
例えば旅行をしたいと思った時。「国内にもたくさんの名勝地がある、それを回ってみるのもいいな、国外に出るのもいいな、そうだどうせな全部回りたい、世界一周しよう」そうやって考えている間は、世界一周と言うのは飛びきりのアイデアで素敵な思いつきに見えています。
けれど、いざそれを現実の計画として考えた場合はどうでしょうか?世界一周の範囲にどの国を含めるのか、どれくらいの期間を充てられるか、どの国のどの場所に滞在するか、各国で一カ所だけ回るのか、予算をどうするか……考えるべき問題は山とあります。
そうした雑務を目の前にすると、せっかくの夢の輝きが色あせて、どんどんくすんでいくように見えるかも知れません。
フワフワと掴み所がなかったところが良かったのに、実現しはじめていくとズンズン重みを増してしまうからでしょうね。
夢だった時には何でも可能だったのに、実現させる段階ではあちらを削って、こちらを諦めて可能な部分と不可能な部分が出てきます。それを一つずつ見せられ続けるのは、あまり楽しいものではありませんものね。
そして、そうした現実を見たくない人は、それらの処理を他者の手に委ねます。引き受けてくれる人に任せる事で、夢の甘い部分だけを見ようとします。
ですが、本当にそれで良いのでしょうか?他人の手で実現されたものは、本当に貴方の夢と言えるでしょうか?
酸いも甘いも味わうからこそ、格別の味わいが備わるのではないでしょうか。今週は面倒な事、苦手な事と対面した時、避けないで下さいね。自分なりのやり方で工夫してみましょう。
カード:ワンドのクイーン(R)、ソードのキング(R)、ソードの5(R)
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